2013.07.18
昨日、3人の後継者に話を聴きました。これが見事に、全く違うパターン。一気にいろんなことを感じた一日でした。
ひとりめは、後継者のいない会社を継ぎ、8年間で売上・社員を10倍に成長させたが、筆頭株主である前社長に追い出されてしまった元後継者・Aさん。
8年前、従業員ふたりの会社の社長が体の調子が悪くて経営の継続が難しくなったとき、その方は優しさで事業を受け継いであげました。
そして、フリーターやニートを職安で採用し、育て、8年間で30名の会社にまで成長させました。
それを面白く思っていなかった前社長は、ある年の株主総会でその方を解任したのです。
先代と後継者の間には、そういう嫉妬心も生まれるのでしょうか。
そういう問題を解決する、関係性を改善する何かはできないのだどうか、と考えました。
ふたりめは、ある老舗出版系の会社の3代目・Bさん。
「まだ引き継ぐ自信がないから、もう少し経ってからで・・・」
そうおっしゃっているのですが、ご自身はもう40代半ば。
そういっているうちに、経営者として大きな成長が見込まれるだろう40代を終えてしまうかもしれません。
いろいろ話しているうちに、
「早く自分で経営をやった方がいいのかもしれないですね。また話を聴いてください。」
とおっしゃってくれました。
もちろんタイミングは人それぞれあると思うのですが、周りのケースをみていると、中小企業の事業承継は30代半ば~40代前半くらいが丁度いいのではないかと直観的に思っています。
三人目は、家業を離れて自分で会社を起こそうと考えている後継者・Cさん。
20代半ばで家業に入り、いちばんの問題部署の立て直しを成功させたCさんもやはり、なかなかお父様である現社長と理解がし合えません。
二人で話をすると、必ず喧嘩になってしまうと言います。ここでも、先代と後継者の関係性の問題が出てきました。
お父様は70代前半ですが、まだまだ元気で、いつ継がせようと思っているのかもわからない。
いつまでも待ち続けるくらいであれば、40代になったいま、自らお越し、苦労しておきたいと思い、立ち上げることを決意したとのこと。
自分の人生ですから、自分で決めればいい。私はそう思いました。
昨日一日で、まったく違う後継者の話を聴いて、言葉ではまだうまく整理できないのですが、いろんな感情が湧きおこりました。
共通項は 「先代との関係性」 「先代とのコミュニケ―ション」 ここに対して絶対的なソリューションが必要なのではないかと感じましたが、それは可能なのか?とも感じたり。
後継者の方と仕事をしようとすると、人生そのものがオーバーラップしてきます。
でも、「働く」ことと「生きる」ことは、ほぼイコールだと思っていますので、相手のために、真剣に向き合っていくのみです。
3人の後継者さん、貴重なお時間をどうもありがとうございました。